企画展のご案内です。 先月 …
紅葉を前に漢陽寺で重盛三玲
尊敬している友人の一人に、樹木医を生業としている友人がいる。
福島出身の彼の目に映る山口は、僕にとってはいつも新鮮で教わることが多いし、彼の着眼点はいつも僕の仕事にいい刺激と影響を与えてくれる。
その友人がある日、「鹿野にある[漢陽寺]というお寺に行ってみない?」と誘ってくれた。
漢陽寺は今から約600年前(応安7年)に開基したお寺で、大内盛見公創立当時の様式を復元し、樹齢2000年以上の総台湾檜材で作られた優雅な建築美を表した本堂がある。
はじめは、彼が僕をここに誘ってくれた理由は建築?にあると思っていたけど、その予想は庭を見て一変した。
それは今までに見た事がないような日本庭園で、日本庭園がなんなのかすら知らない素人の僕が見ても、明らかにモダンだった。
漢陽寺の庭園を手がけたのは日本庭園史の研究家であり作庭家の重盛三玲(1896-1975)
彼がここ山口県で手がけた庭園はこの[漢陽寺]を含め数カ所あるらしいが、その多くが個人宅などで、ここまでのスケールとボリュームで楽しめるのはここ[漢陽寺]だけだと思う。
地蔵遊化の庭
蓬莱山池庭
写真以外に、本堂前庭の曲水の庭、九山八海、玉澗式枯山水庭、瀟相八景庭の6つの庭で平安時代から鎌倉を経て、桃山時代にいたるさまざまな時代の代表的な庭園様式を楽しむことができるように設えられているそう。
もう少ししたら、庭は紅く染まり年に一度の顔を見せてくれる。
表情が変わる前と後、ぜひ見比べてもらいたいお庭です。
おまけ[iPhoneのパノラマで撮ってみた]